2009年8月20日木曜日

飛べないテントウムシ

 新聞に「世界初 飛べないテントウムシ」を遺伝子操作でつくり出した、というニュースが載っていた。

 テントウムシはアブラムシ等の害虫を食べる「益虫」(えきちゅう)である。遺伝子操作で羽のないテントウムシを畑に蒔けば、勝手に飛んでいかないので効率よく害虫駆除が出来る。農薬で害虫を殺す必要がないため、「環境に優しい『生物農薬』に」と書かれていた。

 よく考えるなら、これって恐ろしいことではないか? 確かに「遺伝子組み換えではなく、子孫は羽のある正常なテントウムシが生まれるため、生態系への影響は少ない」とは言っている。けれど、だからといってこの技術の使用を許可して構わないのだろうか? 

 残念ながら、感情論としてしか私は反対できない。論理面・倫理面から批判を行う頭脳を持っていない。
 科学技術の発展に対し、感情論で反対をしていても何の問題解決にもならない。必要なのは論理的な批判である。
 教育学徒としては、いかにすれば「論理的な批判」を科学技術に対し行える技術を教育できるか、が気にかかる。この場合の教育とは、子どもに行う教育ではなく、自己教育である。自己を教育できないものに、他人を教育することはできないはずだからだ。

参考:http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=STXKB0139%2020072009&g=K1&d=20090722

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