確かに大学生に貧困が増えているのは事実だろう。けれど学生がアルバイトをするのは決して貧困だけが理由ではない。社会勉強のためであったり、人間関係構築のためであったりするのだ。
それを知るために、私は主にTwitter利用者を対象にアルバイトに関する意識調査を行った(設問は文末参照)。回答数は30(2010年3月28日23:30現在)。インターネット上で行った点と、母数が少ない関係で優位差が得られているかには問題があるが、大まかな傾向をつかむことはできるだろう。
回答者は大学生が21名、院生が3名、社会人が5名であった。合計29名のうち、アルバイトをしたことがあると答えたのは29名全員であった。
アルバイトを行った動機の各項目を見てみよう。なおこの項目は複数回答可能であった。
「生活費や学費を稼ぐため」18
「趣味にお金を使うため」20
「アルバイトで自己実現をするため。社会勉強のため」8
「ただ何となく。暇だから」6
「その他」6
回答者に貧困層が少ないのかどうかは不明であるが、「生活費/学費」よりも「趣味にお金を使うため」の回答数の方が多い点が興味深い。「自己実現/社会勉強」8という点も面白いが、「何となく/暇だから」の回答が6もある点も印象的だ。
次に「その他」の中身を見ていく。
①周りがしてたので
②他大学の知り合いが増える
③親から自立するため。
④人間関係構築のため。
⑤所属している学生団体の活動に使うため。最も多額だったのは、台湾へのスタディツアー。
⑥友達、恋人作りのため。
⑦まわりが「アルバイトしてる?」と聞いてくるので、「自分もアルバイトしないとな…」と強迫観念にかられたため。
※「その他」を選ばずに本項目を記述した人もいるので、記述は7つになる。
幅広い人間関係をつくるため(①②④⑥)という回答と、特定の目的実現のために費用を稼ぐため(③⑤)という回答が目立つ。⑦の「強迫観念」というのは、設問3の「何となく/暇だから」に通じるものがある。
本調査から言えることとして、新聞報道にあるような「大学生がアルバイトをするのは貧困が増えているから」とは言い切れない、ということである。その点がより鮮明になったということが上げられるであろう。
反省点としては設問2に「社会人の方は大学生/院生時代のことを思い起こして回答ください」と書き忘れた点と設問3に「複数回答可能」と書くことを失念していた点が上げられる。また母数自体も少なく、設問3の各項目もベストと言える項目のカテゴリ分けではなかった。
●参考 アンケート項目一覧
アンケートはアンケートフォームクリエイターhttp://enquete.web-pr.net/index.htmlにて作成。
質問1 | あなたは学生ですか? |
---|---|
回答 | 大学生です。 (21) 大学院生です。 (3) 社会人です。 (5) 高校生です。 (0) |
質問2 | あなたはアルバイトをしたことがありますか。 |
---|---|
回答 | はい (29) いいえ (0) |
質問3 | 「はい」と答えた方に質問します。アルバイトを行った動機はなんですか? |
---|---|
回答 | 生活費や学費を稼ぐため。 (18) 趣味にお金を使うため。 (20) アルバイトで自己実現をするため。社会勉強のため。 (8) ただ何となく。暇だから。 (6) その他。 (6) |
質問4 | 「その他」と答えた人にお聞きします。あなたがアルバイトを行った動機は何ですか? |
---|
0 件のコメント:
コメントを投稿