2009年1月4日日曜日

高校卒業、その前に

私の高校の寮には「良書百選」というものがあった。読むべき名作のリストだ。私はここの3分の1はようやく読めた。『三国志』『戦争と平和』などなかなか骨が折れる。

高校卒業前、私の友人Iはこの百選読了に挑戦していた。それも卒業まで残り百日のタイミングである。彼は推薦で大学に行けることが決定している男だった。

Iはそんなに勤勉でない者である。けれど決意し挑戦を始める。

卒業前日になっても彼は挑戦をやめなかった。ひとり和室であぐらをかき、岩波文庫を開く姿が思い起こされる。

結局、彼は10冊ほどを読み終え卒業式に出た。達成する/しないに関わらず、彼の挑戦する姿が未だに忘れられない。

目標を立て挑戦する。それが達成しようとしなかろうと人に感動を与えるものだ。

ちなみにIは今アメリカ留学に行っている。百選読了の取組が契機となっている気がする。

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